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パパイヤ図鑑|味・栄養・品種・パパインと青パパイヤの違い

パパイヤの木と「パパイヤ図鑑|味・栄養・品種・パパインと青パパイヤの違い」の文字

この記事の結論

パパイヤは、完熟するとまろやかな甘みと柔らかな食感を楽しめる熱帯果実です。未熟な青パパイヤは、甘みが少なくシャキシャキした野菜としてサラダやスープに使われます。

記事タイプ主な比較ポイント向いている人
図鑑この記事分類・生態・品種・旬特徴や違いを比較したい人
物語原産地・歴史・文化・伝説背景まで深く知りたい人
食べ方選び方・切り方・保存方法買って実際に楽しみたい人

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パパイヤの味・栄養・品種、生態、酵素パパイン、完熟果と青パパイヤの違いを図解します。

パパイヤは、完熟するとまろやかな甘みと柔らかな食感を楽しめる熱帯果実です。未熟な青パパイヤは、甘みが少なくシャキシャキした野菜としてサラダやスープに使われます。

園芸資料では「木」と呼ばれる一方、植物のつくりから大型の草本とも説明されます。この記事では、パパイヤの味と栄養、完熟果と青パパイヤの違い、酵素パパイン、生態、品種、妊娠中の留意点、日本への持ち込み条件まで図解します。

値段、選び方、切り方、保存方法はベトナムのパパイヤの食べ方|値段・選び方・切り方・保存、原産地からベトナムとハワイへ続く歴史はパパイヤ物語|原産地・名前の由来とベトナム・ハワイの歴史で紹介しています。

目次

パパイヤとは?味・栄養・生態の基本データ

項目内容
名称1パパイヤ/パパイア/Papaya
名称2ベトナム語: Đu đủ(ドゥードゥー)
名称3学名: Carica papaya
分類パパイア科パパイア属。木のように直立する大型の多年生草本として説明されることが多い
原産地メキシコ南部からベネズエラにかけて
樹高大きいもので10mほどに達する。矮性種は2〜3mほど
日本国内の栽培沖縄県など温暖な地域で栽培されている
ベトナムでの流通通年出回る身近な果物。完熟果は生食、未熟な青パパイヤは野菜として調理に使われる
主な成分完熟果にはビタミンCやカリウム、未熟果の乳液にはたんぱく質分解酵素「パパイン」が含まれる

※出典は記事末尾の参考資料に記載しています。

パパイヤの学名、分類、原産地、樹高、利用法をまとめた基本データ
学名はCarica papaya。メキシコ南部からベネズエラを原産とする、木のように直立する大型の多年生草本です。

パパイヤは木?草?木のように見える大型草本

パパイヤは見た目こそ立派な木のようですが、幹は一般的な樹木のように年輪を重ねて太くなるつくりではありません。内部は柔らかな組織と大きな髄腔を持ち、強風で折れたり倒れたりすることがあります。

英語圏の園芸資料でもパパイヤは木と呼ばれる一方、巨大な草本として説明されることがあります。フロリダ大学の資料では高さ6〜10mほどに育つとされ、草丈1m前後のパイナップルと比べると規模はまるで違います。

一般的な樹木とパパイヤの茎のつくりを比較した図
パパイヤは一般的な樹木のような二次成長による木材をつくらず、内部に大きな髄腔があります。

雌株・雄株・両性株がある、珍しい性質

パパイヤのもう一つの大きな特徴は、雄株・雌株・両性株という三つの基本型があることです。通常、果実をつけるのは雌株と両性株です。雌株が正常な果実をつけるには雄株または両性株からの受粉が必要ですが、種や若い苗の外見だけで性を確実に判別することはできません。そのため、種から育てる場合は複数の苗を植え、開花後に選抜する方法が取られます。

両性株は一つの花に雄しべと雌しべを持ち、自家受粉できるため、商業栽培で広く使われています。なお、気温・日長・土壌水分などの環境条件によって、一つの株に異なる型の花が現れることがあります。これは花の性表現の変化であり、株そのものが一時的に雄株へ変わると単純に言い切れる現象ではありません。

雌株では、受粉しなくても種なし果実ができる単為結果が起こることもあります。

雄株、雌株、両性株の三つの基本型と受粉を説明する図
雌株は雄株または両性株から受粉し、両性株は自家受粉できます。環境により異なる型の花が現れることもあります。

成長がとても早い、パイナップルとの対照

パパイヤは、熱帯果樹の中でも成長が速い植物です。フロリダ大学の栽培資料では、よく管理された株は植え付けから約4か月で開花し始め、7〜11か月ほどで果実を収穫できるとされています。気温や水分、品種などによって時期は変わります。

これは、一般に植え付けから初収穫まで18〜24か月ほどかかるパイナップルとは対照的です。同じ草本でも、成長のペースは異なります。

パパイヤとパイナップルの植え付けから初収穫までの期間を比較した図
パパイヤは植え付け後7〜11か月、パイナップルは18〜24か月が初収穫の目安です。

パパイヤの味・栄養と酵素パパイン

完熟したパパイヤの果肉には、以下のような栄養が含まれています。

  • ビタミンC:100g当たり50mg
  • β-カロテン当量:100g当たり480μg
  • カリウム:100g当たり210mg

カロリーは100gあたり約33kcalと控えめです。

完熟パパイヤ100g当たりのビタミンC、カリウム、エネルギーを示した図
完熟パパイヤ100g当たりの主な栄養は、ビタミンC50mg、カリウム210mg、エネルギー33kcalです。

パパイヤでよく知られる成分が、たんぱく質分解酵素「パパイン」です。パパインは主に未熟果の乳液から採取され、食肉軟化剤や食品加工、研究・産業用途などに利用されています。「酵素の王様」という呼び方や、果物として食べたときの健康効果を裏づける公的な基準はないため、ここでは成分と用途を分けて考えます。

完熟パパイヤと青パパイヤの味、用途、パパインの違いを示した図
完熟果は生食に、青パパイヤは野菜として使われます。未熟果の乳液にはパパインが含まれます。

パイナップルの「ブロメライン」も、たんぱく質分解酵素の一種です。ただし、酵素の働きは温度だけでなくpH、濃度、加熱時間などにも左右されます。家庭料理向けの記事で一律の失活温度や優劣を示すのは避けます。

パパイヤとパイナップルの姿、草丈、初収穫、酵素を比較した表
パパイヤとパイナップルはともに草本ですが、草丈や初収穫までの期間が異なります。

注意したいこと:青パパイヤと妊娠中の摂取

未熟な青パパイヤの乳液については、妊娠したラットの子宮組織を使った実験で収縮作用が観察されています。一方、人で通常の食品摂取による危険性を確かめた臨床研究は十分ではありません。完熟果を与えたラットでは明らかな母体・胎児毒性は見られませんでしたが、この結果だけで人での安全性を断定することもできません。妊娠中に青パパイヤを食べるか迷う場合は、自己判断せず医師や助産師に相談してください。

また、パパイヤのラテックスは、ラテックスアレルギーを持つ人や、キウイ・パイナップルなど他の果物にアレルギーがある人で、交差反応(ラテックス・フルーツ症候群)を起こすことがあるとも指摘されています。心当たりのある方は注意してください。

青パパイヤの乳液に関する研究、妊娠中の留意点、アレルギーをまとめた図
妊娠中の安全性は人でのデータが十分ではありません。迷う場合は医師・助産師へ相談してください。

パパイヤの品種|ハワイタイプ・メキシコタイプとベトナム

流通するパパイヤは、販売上、小玉のハワイタイプと大玉のメキシコタイプに分けて紹介されることがあります。ただし、これは植物学上の厳密な二分類ではありません。フロリダ大学の資料では、果実の重さは品種や栽培条件によって約250gから10kgまで幅があるとされています。

ベトナムで見かけるタイプ

ベトナムの市場では、赤〜橙色の果肉を持つものや黄色い果肉を持つものなど、さまざまなパパイヤが流通しています。「台湾パパイヤ」という呼び方も見られますが、ベトナム全体の主流品種や果実重を一律に示せる公的資料は確認できませんでした。購入時は品種名だけで判断せず、用途、熟度、果肉の色を店頭で確認するのが確実です。

ハワイタイプ、メキシコタイプ、ベトナムで見かけるパパイヤの比較
販売上の流通タイプと、ベトナムで見かける果肉色の違いを示しています。

パパイヤの生産量とベトナムでの流通

筆者が住むハノイでも、パパイヤは「Đu đủ(ドゥードゥー)」という呼び方で通年見かける身近な果物です。最後に、そんなパパイヤを取り巻く世界の市場動向にも触れておきます。

FAOSTATで公開されている2024年データでは、インドが世界最大のパパイヤ生産国です。統計値は更新されるため、公開時にはFAOSTATの「Papayas」で最新年を確認してください。

ベトナムでは、完熟果を生で食べるだけでなく、未熟な青パパイヤをサラダやスープなどの料理に使います。果物と野菜の両方の顔を持つことが、現地での身近さにつながっています。

日本国内でも沖縄県などの温暖な地域で栽培されています。輸入相手国や数量は年によって変わるため、公開時点の貿易統計で確認してください。

世界のパパイヤ生産とベトナム産生果実の日本への持ち込み条件
インドは世界最大の生産国です。ベトナム産パパイヤの生果実は日本へ持ち込めません。

ベトナム産パパイヤは、生果実の持ち込み・輸入ができない

ここで注意したいのが、ベトナム産パパイヤの扱いです。ベトナムはミバエ類の発生地域で、植物防疫法に基づく輸入禁止対象にはパパイヤの生果実が含まれます。国や地域ごとに特別な輸入条件が設定される場合がありますが、今回確認した植物防疫所の案内では、ベトナム産パパイヤにそのような条件は確認できませんでした。旅行者が検査証明書を付けるだけで持ち込める品目ではありません。検疫条件は改正されることがあるため、渡航時には植物防疫所の最新情報を確認してください。

パパイヤ図鑑のまとめ

この記事のポイントをまとめます。

  1. パパイヤは木のように育つ大型の多年生草本として説明されることが多い
  2. 雄株・雌株・両性株があり、環境によって花の性表現が変化することがある
  3. 完熟果にはビタミンCなどが含まれ、未熟果の乳液からは酵素パパインが得られる
  4. 青パパイヤの乳液による子宮収縮は動物・摘出組織での研究で、人での安全性データは十分ではない
  5. インドは世界最大の生産国。ベトナム産の生果実は、現在の日本の植物検疫条件では持ち込めない
パパイヤの生態、完熟果と青パパイヤ、注意点と検疫をまとめた図
パパイヤの生態、用途、妊娠中の留意点、日本の検疫条件の要点です。

パパイヤ図鑑|よくある質問

パパイヤはどんな味ですか?

完熟果はまろやかな甘みがあり、柔らかくなめらかな食感です。青パパイヤは甘みがほとんどなく、シャキシャキした淡白な野菜として料理に使われます。

パパイヤと青パパイヤの違いは何ですか?

同じ果実の熟度と用途の違いです。完熟果は生食向きで、未熟な青パパイヤはサラダやスープなどの調理に使われます。

パパインはどこに含まれますか?

パパインは主に未熟果の乳液から得られる、たんぱく質分解酵素です。完熟果の栄養と、未熟果の乳液から得る酵素は分けて考えます。

ベトナム産パパイヤを日本へ持ち帰れますか?

生果実は持ち帰れません。植物検疫条件は改正されることがあるため、渡航時に植物防疫所の最新情報を確認してください。

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パパイヤ以外の果物も気になる方は、ベトナムの果物15選もあわせてご覧ください。現地での購入と調理はベトナムのパパイヤの食べ方|値段・選び方・切り方・保存、中央アメリカからの伝播や旧正月とのつながりはパパイヤ物語|原産地・名前の由来とベトナム・ハワイの歴史で詳しく紹介しています。

参考資料

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この記事を書いた人

ベトナム・ハノイ在住。現地の市場やスーパーで実際に果物を購入し、味・旬・選び方・食べ方を紹介しています。日本ではあまり知られていない南国フルーツの魅力を、現地での体験をもとに分かりやすくお伝えします。

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