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レンブ図鑑|蓮霧とは?味・栄養・旬・品種【現地在住者が解説】

淡いピンク色と濃い赤色のレンブを左右半分ずつ合成した果実の写真と「謎多き果実「レンブ」図鑑 北の「Roi」と南の「Mận」— 魅惑のトロピカルフルーツを紐解く」というタイトル

この記事の結論

北の「Roi」と南の「Mận」。色は違っても、学名は同じ一つの果物です。

記事タイプ主な比較ポイント向いている人
図鑑この記事分類・生態・品種・旬特徴や違いを比較したい人
物語原産地・歴史・文化・伝説背景まで深く知りたい人
食べ方選び方・切り方・保存方法買って実際に楽しみたい人

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レンブ(蓮霧)の味・栄養・旬・品種と、ベトナム北部のRoi、南部のMậnという呼び名を整理します。

北の「Roi」と南の「Mận」。色は違っても、学名は同じ一つの果物です。

レンブ(蓮霧、英語:Wax Apple)は、ベルのような形とロウ細工のようなつやを持つ、フトモモ科の果物です。みずみずしくシャキシャキした食感で、味は控えめな甘さ。ベトナムでは北部で「Roi(ロイ)」、南部で「Mận(マン)」と呼ばれます。

呼び名や果皮の色は違って見えますが、北部のRoiも南部のMậnも学名は同じSyzygium samarangenseです。ベトナムの国家規格や大学の学術論文でも同じ種として扱われています。この記事では、レンブの味・旬・栄養・原産地・名前の由来・品種、日本で食べられるかまで、基本情報をまとめて解説します。

淡いピンク色の北部産Roiと濃い赤色の南部産Mậnを左右に並べ、中央に「結論:すべて同じ果物です」の印を配した比較図。下部にベトナムの国家規格TCVN 12357:2018や大学の学術論文でも同じ学名Syzygium samarangenseとして扱われている旨の注記
見た目の印象は大きく違いますが、国家規格でも学術論文でも同じ一つの種として扱われています。

見た目の印象は大きく違いますが、国家規格でも学術論文でも同じ一つの種として扱われています。

目次

レンブの基本データ(早見表)

レンブの植物学IDカード。和名・英名、ベトナム名、分類、学名、原産地、旬を一覧にした表。下部に近縁種Roi hoa đỏ(学名Syzygium malaccense)は市場に流通するレンブとは別種という注意書き
レンブの基本データ。近縁種のRoi hoa đỏ(Syzygium malaccense)とは別種である点に注意してください。

レンブの基本データ。近縁種のRoi hoa đỏ(Syzygium malaccense)とは別種である点に注意してください。

項目内容
名称1レンブ(蓮霧)/英語: Wax Apple, Java Apple
名称2ベトナム語: 北部Roi(ロイ)、南部Mận(マン)
名称3学名: Syzygium samarangense(北部Roi・南部Mận共通)
分類フトモモ科フトモモ属の常緑小高木
原産地マレー半島からマレー諸島にかけての地域
ベトナムでの旬開花調整技術が広く使われているため、ほぼ通年出回る。自然な開花期は11月ごろから翌年5月ごろまでで、収穫の最盛期は春から初夏にかけて
ベトナムでの主な産地南部はメコンデルタのベンチェー省・ティエンザン省などで商業栽培が盛ん(代表品種Mận An Phước)。北部でも庭先や地域市場向けに栽培されている
主な栄養水分約89%の低カロリー果物。カリウム・ビタミンC・食物繊維を含む(台湾産の粉紅色種の参考値。本文参照)

※出典は記事末尾の参考資料に記載しています。

名前の由来と、南北で呼び名が変わる理由

スイカが「野菜か果物か」で意見が分かれる果物だとすれば、レンブは「同じ国の中で名前が二つに分かれた」という、また違った意味で面白い果物です。その裏には、東南アジアから台湾へ渡った名前の旅と、ベトナムの南北で別々に根づいた呼び名の歴史が隠れています。

マレー語「jambu」が台湾でなまって「蓮霧」になった

レンブという日本語名は、台湾語の「蓮霧(レンブー)」を音訳したものです。この台湾語名は、もとをたどるとマレー語の「jambu(ジャンブー)」に由来します。

17世紀、オランダの植民地拡大とともにこの果物が台湾へ持ち込まれた際、マレー語の「jambu」という音が、台湾語で「染霧(jiam-bū)」から「剪霧(tsian-bū)」へと少しずつ変化し、最終的に「蓮霧(lian-bū)」という漢字表記に落ち着いたとされています。中国語(普通話)ではliánwùと読み、これが日本語のカタカナ表記「レンブ」の元になりました。

学名の種小名「samarangense」も、インドネシア・ジャワ島の都市スマラン(Semarang)にちなんだものです。名前をたどるだけで、マレー半島からジャワ島、台湾、そして日本へという伝播の道筋が見えてくる、興味深い果物といえます。

東南アジアから日本までの地図上に、マレー語圏の「Jambu」、台湾での「染霧→剪霧→蓮霧」という音訳の変遷、日本の「レンブ」という3段階の名前の旅を示した図
マレー語の「jambu」が台湾語でなまり、「蓮霧」という漢字に落ち着くまでの道のり。

マレー語の「jambu」が台湾語でなまり、「蓮霧」という漢字に落ち着くまでの道のり。

北の「Roi」と南の「Mận」は同じ種

ベトナムでレンブに出会うと、北部と南部で呼び名も果皮の色の印象もまったく違うことに気づきます。北部でよく使われる呼び名は「Roi」(別名Roi hoa trắng)、南部でよく使われる呼び名は「Mận」です。北部産は淡いピンク色や白色のものが目立ち、南部産、特に代表品種「Mận An Phước」は濃い赤色をしていることが多く、見た目の印象はかなり異なります。

しかし、これは「別種」ではありません。ベトナムの国家規格TCVN 12357:2018(ASEAN Stan 29:2012を国内規格化したもの)は、商業流通する生果実「roi」の対象種をSyzygium samarangenseと定めています。さらに、南部の代表品種「Mận An Phước」を対象にしたカントー大学(Đại học Cần Thơ)の学術論文(Lê Văn Hòa他、2012年)でも、学名は同じSyzygium samarangenseとして扱われています。つまり、北部のRoiも南部のMận An Phướcも、学名の上では同じ一つの種なのです。

果皮の色や果実の大きさが地域で違って見えるのは、品種(カルティバー)ごとの差であり、栽培地域や栽培技術(開花時期の調整など)によっても変わります。「北部=ピンク・庭先栽培」「南部=濃赤・商業栽培」と単純に二分できるものではない、という点は覚えておきたいところです。

なお、ベトナムには学名が本当に異なる近縁種も存在します。「Roi hoa đỏ」(別名mận đỏ、学名Syzygium malaccense、マレーフトモモ)という、赤い花を咲かせる別種です。ただし、これは一般に市場へ出回るRoi・Mận(S. samarangense)とは別の、あまり流通していない近縁種であり、混同しないよう注意が必要です。

「Mận」という同じ単語が、北部では全く別の果物を指す

ベトナム語のややこしさは、レンブそのものではなく「呼び名」の方にあります。

「Mận」という単語自体、ベトナム北部では甘酸っぱいスモモ(バラ科スモモ属の果物)を指す言葉として定着しています。ところが南部では、この同じ「Mận」という言葉が、レンブを指す言葉として使われているのです。北部の人が南部で「Mậnが食べたい」と言われたら、思い浮かべる果物が違うかもしれません。

ベトナム北部と南部で「Mận」が指す果物を比較した表。ベル型の果実は北部でRoi、南部でMậnと呼ばれ、丸い果実は北部でMận(バラ科スモモ属)と呼ばれることを示す
分かれているのは果物ではなく「呼び名」の方です。北部で「Mận」といえばスモモを指します。

分かれているのは果物ではなく「呼び名」の方です。北部で「Mận」といえばスモモを指します。

ただし実際の会話では、前後の文脈や品種名(An Phướcなど)から判別されることが多く、深刻な誤解に発展することは少ないようです。レンブ自体が地域で別種になっているわけではなく、あくまで「Mận」という一つの単語が、地域によって全く別の果物(スモモとレンブ)を指してしまうという、言葉の面白さを象徴する一例といえます。

ロウ細工のような果実と、放射状のおしべを持つ白い花

日本では、レンブの木は4〜5月ごろ、無数のおしべが放射状に広がる白い花を咲かせます。ベトナム南部では開花調整が行われるため、開花時期はこの限りではありません。

果実は直径3〜7cmほどのベル型で、赤・緑・黒など色は品種によってさまざまです。英名「Wax Apple(ロウのリンゴ)」が示す通り、表面はロウ細工のような独特のつややかな質感を持っています。果実の中心部は空洞になっていることが多く、種がないものも少なくありません。果汁は少なめで、リンゴと梨を合わせたような淡い味わいと爽やかな酸味が特徴です。生食が基本ですが、台湾では酸梅粉(甘酸っぱい梅の粉)などの調味料をまぶして食べる習慣もあります。

レンブの断面図に果皮・形状・中心部の空洞・果肉の特徴を注記した解剖図と、無数のおしべが放射状に広がる白い花の写真
中心部が空洞になっているのがレンブの断面の特徴です。右は放射状に広がるおしべを持つ白い花。

中心部が空洞になっているのがレンブの断面の特徴です。右は放射状に広がるおしべを持つ白い花。

レンブの栄養とカロリー

レンブの栄養成分は、台湾政府(衛生福利部食品藥物管理署)の食品成分データベース「食品營養成分資料庫」に収録されている「蓮霧平均值(粉紅色種)」の数値を参考として紹介します(可食部100gあたり)。

  • エネルギー: 39kcal
  • 水分: 89.1g
  • たんぱく質: 0.4g
  • 脂質: 0.3g
  • 炭水化物: 10.0g
  • 食物繊維: 0.8g
  • カリウム: 91mg
  • ビタミンC: 8.8mg
水滴の形に「水分89.1g」と大きく示し、その周囲にエネルギー39kcal、カリウム91mg、炭水化物10.0g、ビタミンC8.8mgを配した栄養成分の図。出典は台湾政府の食品成分データベース「蓮霧平均値(粉紅色種)」
可食部の約9割が水分。数値は台湾政府の食品成分データベース「蓮霧平均值(粉紅色種)」の参考値です。

可食部の約9割が水分。数値は台湾政府の食品成分データベース「蓮霧平均值(粉紅色種)」の参考値です。

もっとも際立つ特徴は、可食部の約9割を占める水分量です。100gあたり39kcalと低カロリーで、水分補給や小腹満たしに向いた果物といえます。カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を助けるミネラルとして知られ、ビタミンCには抗酸化作用が期待されています。

ただし、これらはあくまで「期待される」というレベルの一般的な栄養素の働きであり、レンブを食べることで特定の症状が改善するといった医学的な効果が確立されているわけではありません。

数値を読むときの注意点

左に正しいレンブのデータ(39kcal・水分89.1g、学名Syzygium samarangense)、右にネットで拡散される誤ったデータ(25kcal・水分93.0g、実際は学名Syzygium jambosのローズアップル)を対比した図
検索でよく出てくる「25kcal」は、実は別種ローズアップル(Syzygium jambos)の数値です。

検索でよく出てくる「25kcal」は、実は別種ローズアップル(Syzygium jambos)の数値です。

この欄の数値については、二つ注意しておきたい点があります。

一つめは、上の数値は台湾産の粉紅色種の参考値だということです。品種・産地・成熟度・保存状態によって数値は変わります。ベトナム産の代表品種「Mận An Phước」そのものについては、保存中のビタミンCの変化などを調べた研究はあるものの、台湾のデータベースと同程度にそろった公的な食品成分表は確認できませんでした。日本の文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表)にも、レンブの収録はありません。

二つめは、インターネット上でレンブの栄養値としてよく引用されている数値には、別の果物のデータが混ざっているということです。日本語のサイトで広く引用されている「エネルギー25kcal、水分93.0g、ビタミンC22.3mg、カリウム123mg」という組み合わせは、米国農務省(USDA)FoodData Centralの「Rose-apples, raw」(FDC ID 168171)に由来しますが、このデータには学名がSyzygium jambosと明記されており、レンブ(S. samarangense)とは別種のものです。英語の「rose apple」という呼び名が、レンブを指す場合と、本来のローズアップル(S. jambos)を指す場合の両方で使われてしまうことが、取り違えにつながったとみられます。レンブの栄養値を調べるときは、その数値がどの種のものかを確かめることをおすすめします。

レンブの主な品種|台湾・タイ・ベトナム

国際市場の中心は台湾・タイ・ベトナム

レンブはFAOの単独統計になく、台湾・タイ・ベトナムなどが主要な生産地であるという説明と、台湾・屏東県産の高級品種「黒珍珠(Black Pearl)」を紹介した図
国際市場の中心は台湾・タイ・ベトナム。台湾・屏東県の「黒珍珠」は最高級ブランドとして知られます。

国際市場の中心は台湾・タイ・ベトナム。台湾・屏東県の「黒珍珠」は最高級ブランドとして知られます。

レンブはFAO(国連食糧農業機関)の統計区分に単独の品目としては存在せず、世界生産量の公式な統計は確認できません。ただし学術資料では、台湾・タイ・ベトナムなどが主要な生産地として挙げられています。

台湾は2005年時点で栽培面積7,302ha・生産量84,991トンでしたが、2011年には5,416ha・78,109トンまで減少しました。労働力不足や高い技術的ハードル、生産リスクの高さが要因とされています。インドネシアは2003年時点で13,454ha・239,108トン、タイは2004年時点で10,240ha・69,608トン(生産額約2,650万ドル)という記録が残っています。いずれも2000年代から2010年代初頭の古いデータであり、現在の生産規模を示すものではありません。台湾産については、中国・香港・シンガポール・カナダなどへの輸出実績が報告されています。

台湾の高級ブランド「黒珍珠」と、実は日本(沖縄)でも栽培されている

台湾では屏東県が、冬季に雨が少なく日照時間が長いという条件から、高品質なレンブ栽培の主産地とされています。中でも黒に近い果皮を持つ高級品種は「黒珍珠(黒真珠)」と呼ばれ、東南アジアでは「Black Pearl」「Black Diamond」の名で、数ある品種の中でも最高級品として扱われています。ほかにも飛弾・子弾・黒金剛など、複数の品種が知られています。

意外なことに、レンブは日本国内でも栽培されています。1940年頃、沖縄県農業試験場が台湾から導入して以来、沖縄県や奄美群島で栽培が続けられているのです。沖縄で栽培される主な品種は、在来の「ピンクレンブ」(小ぶり)と、近年導入された台湾系高糖度品種の「黒真珠レンブ」。旬は7〜9月頃の一季成りで、令和6年(2024年)は沖縄県で1.49トンが栽培され、1,200円/kg程度で取引されました。耐寒性の低さや日持ちの短さ、安定生産技術の不足から希少性が高く、「日本でも育つ熱帯果樹」という珍しい立ち位置にあります。

ベトナムの代表品種「Mận An Phước」

地元品種「mận xanh đường」の台木にタイの品種「Thongsamsri」を接ぎ木してMận An Phướcが生まれた経緯を示す図と、紅紫色のベル型果実の写真
地元品種の台木にタイの品種を接ぎ木して生まれた、南部を代表する品種です。

地元品種の台木にタイの品種を接ぎ木して生まれた、南部を代表する品種です。

ベトナム南部の代表品種の一つに「Mận An Phước」があります。ベンチェー省チャウタイン郡アンフォック(An Phước)村が発祥で、地元品種「mận xanh đường」の台木に、タイの品種「Thongsamsri」を接ぎ木して生まれました。ベル型で紅紫色の果皮を持ち、緑色の筋がなく、種が少ないか無いことが特徴です。現在の主産地はティエンザン省カイベー(Cái Bè)郡ミールオン(Mỹ Lương)村です。メコンデルタでは開花調整の技術が広く普及しているため、ほぼ通年収穫できます。自然な開花期(順期)は11月ごろから翌年5月ごろまでで、収穫の最盛期は春から初夏にかけてとされています。

レンブの市場動向

ベトナムでは品種や地域によって流通の規模が異なる

ベトナムでは、北部のRoiは個人宅の庭先栽培や小規模な地域市場での流通が目立つ一方、南部の代表品種Mận An Phướcは商業栽培が発達し、国内外への販売実績を持つとされています。

南部の商業産地では、パクロブトラゾールなどを使って開花時期をずらす技術(開花調整)が広く普及しています。自然に花が咲く「順期(chính vụ)」に加えて、人為的に実らせる「逆期(nghịch vụ)」の作型があるため、レンブはほぼ通年出回ります。ベトナム農業環境省系の新聞の取材によると、逆期のものは旧正月前後の品薄期に出回るため高値がつきやすく、順期が1kgあたり12,000〜20,000ドン程度なのに対し、逆期は最高で70,000ドン程度になることもあるとされています(2019年時点)。

ただし、これはあくまで代表的な品種・産地の傾向であり、地域全体を「北部=家庭用、南部=商業用」と単純に二分できるものではない点には注意が必要です(品種によって栽培形態は異なります)。

ベトナム産の生果実は日本へ持ち込めない

左にベトナムからの輸入が不可であること、右に沖縄県・奄美群島で1940年頃から栽培されていることを対比した図。日本国内では在来のピンクレンブや台湾系の黒真珠レンブが育つ
ベトナム産は持ち込めませんが、沖縄・奄美では1940年頃から細々と栽培が続いています。

ベトナム産は持ち込めませんが、沖縄・奄美では1940年頃から細々と栽培が続いています。

植物防疫所の旅行者向け「ベトナム」輸入規制一覧では、レンブは「持ち込めません」と明記されています。そのため、ベトナム産レンブの生果実を旅行者が日本へ持ち帰ることはできません。商業輸入には携行品とは別の条件が適用されるため、ここでは旅行者による持ち込みに限って説明します。

ただし興味深いことに、先ほど紹介した通り、レンブは1940年頃から沖縄県で栽培されている国産の果物でもあります。つまりレンブは、「ベトナム産という選択肢は存在しないが、日本国内(沖縄)で育てられたものなら購入できる」という、これまで紹介してきた他の果物にはない珍しい構図を持っているのです。

レンブについてよくある質問

レンブはどんな味ですか?

控えめな甘さと爽やかな酸味があり、シャキシャキとみずみずしい食感です。リンゴや梨に近い食感と表現されることがあります。

レンブとローズアップルは同じ果物ですか?

英語名が混用されることがありますが、レンブの学名はSyzygium samarangenseです。狭義のローズアップル(Syzygium jambos)とは別種なので、栄養値を調べる際は学名を確認してください。

ベトナムのRoiとMậnは別の果物ですか?

北部でRoi、南部でMậnと呼ばれる市場流通のレンブは、どちらも同じSyzygium samarangenseです。ただし、北部で「Mận」と言うと、別の果物であるスモモを指します。

レンブは皮ごと食べられますか?

はい。よく洗えば皮ごと食べられます。洗い方、切り方、選び方、保存方法はレンブの食べ方で詳しく解説しています。

まとめ|レンブ(蓮霧)の基本ポイント

レンブ図鑑の5つのエッセンス(アイデンティティ・名前の旅・栄養の真実・品種の進化・日本との繋がり)をアイコン付きで並べたまとめ図
この記事の要点。北の「Roi」も南の「Mận」も、学名は同じSyzygium samarangenseです。

この記事の要点。北の「Roi」も南の「Mận」も、学名は同じSyzygium samarangenseです。

この記事のポイントをまとめます。

  1. レンブはフトモモ科フトモモ属の常緑小高木で、原産地はマレー半島からマレー諸島にかけての地域。日本語名「レンブ」は、マレー語「jambu」が台湾語で音訳され「蓮霧」となった名前に由来する
  2. ベトナムでは北部の「Roi」も南部の「Mận」(代表品種Mận An Phước含む)も、学名は同じSyzygium samarangense。ベトナムの国家規格TCVN 12357:2018やカントー大学の学術論文でも同じ種として扱われており、「別種」ではなく、呼び名と品種による見た目の違いにすぎない
  3. ただし「Mận」という単語自体は、北部ではスモモ(バラ科の別の果物)を指すという、言葉レベルの紛らわしさが実在する
  4. 栄養は台湾政府の食品成分データベース「蓮霧平均值(粉紅色種)」の数値が参考になる(可食部100gあたりエネルギー39kcal、水分89.1g、カリウム91mg、ビタミンC8.8mg)。なお日本語サイトで広く引用されている「25kcal・水分93.0g」という数値は、実際には別種のローズアップル(Syzygium jambos)のUSDAデータなので注意したい
  5. 国際市場の中心は台湾・タイ・ベトナム。台湾には「黒珍珠」という高級ブランド品種があり、日本でも1940年頃から沖縄県で栽培されている。ベトナム産の生果実は日本へ持ち込めないが、沖縄産のレンブなら国内で購入できるという、他の果物にはない構図を持つ

レンブの歴史や文化的な背景はレンブ(蓮霧)の歴史、実際の選び方や食べ方はレンブの食べ方でも詳しく紹介しています。レンブ以外の果物も気になる方は、ベトナムの果物15選ベトナム人が食後に食べる果物15選もあわせてご覧ください。

参考資料

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この記事を書いた人

ベトナム・ハノイ在住。現地の市場やスーパーで実際に果物を購入し、味・旬・選び方・食べ方を紹介しています。日本ではあまり知られていない南国フルーツの魅力を、現地での体験をもとに分かりやすくお伝えします。

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