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グワバ図鑑|味・旬・栄養・品種とベトナム語名

赤肉種のグワバと「グワバ図鑑|味・旬・栄養・品種とベトナム語名」の文字を配したタイトル画像

この記事の結論

グワバ(一般的な表記:グアバ、グァバ)は、甘い香りと独特の食感を持つ熱帯果実です。ベトナム語では「Ổi(オーイ)」と呼ばれ、硬くシャキシャキした状態でも、やわらかく熟してからでも食べられます。

記事タイプ主な比較ポイント向いている人
図鑑この記事分類・生態・品種・旬特徴や違いを比較したい人
物語原産地・歴史・文化・伝説背景まで深く知りたい人
食べ方選び方・切り方・保存方法買って実際に楽しみたい人

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グワバの味・旬・栄養・品種、名前の由来とベトナムでの楽しみ方を整理します。

グワバ(一般的な表記:グアバ、グァバ)は、甘い香りと独特の食感を持つ熱帯果実です。ベトナム語では「Ổi(オーイ)」と呼ばれ、硬くシャキシャキした状態でも、やわらかく熟してからでも食べられます。

グワバはフトモモ科バンジロウ属の常緑低木〜小高木で、文字どおり「木になる」果物です。この記事では、グワバの味、旬、栄養、原産地、名前の由来、代表的な品種、ベトナムでの呼び方と食べ方をまとめて解説します。

ベトナムで親しまれるグワバの味、旬、栄養、品種、ベトナム語名を解説します。

目次

グワバ(グアバ)とは?基本データ早見表

項目内容
一般名グアバ(グワバ、グァバ)/英語:Guava
和名バンジロウ(蕃石榴、バンザクロ)
ベトナム語名Ổi(オーイ)
学名Psidium guajava
分類フトモモ科バンジロウ属(Psidium属)の常緑小高木(木本植物)
原産地熱帯アメリカ(正確な起源地には諸説あり)
ベトナムでの旬通年栽培・収穫される
ベトナムでの主な産地南部メコンデルタ地域
主な栄養ビタミンC、食物繊維、カリウム、β-カロテン当量

※出典は記事末尾の参考資料に記載しています。

学名Psidium guajava・和名蕃石榴・分類フトモモ科バンジロウ属の常緑小高木・原産地熱帯アメリカ・ベトナム語Ổi・ベトナムでの旬は通年という6項目を、中央のグアバの枝葉イラストから吹き出しで示した標本データ風の図
標本データ風にまとめた、グアバの基本プロファイル。

グワバは木になる果物|生態・分類・名前の由来

このシリーズでは、パイナップルやスイカ、バナナといった「木にならない」意外性を持つ果物を紹介してきました。その流れでいくと、グアバも身構えてしまいそうになりますが、実はグアバは正真正銘の「木になる」果物です。ここでは、そんなグアバの分類や名前の由来にまつわる雑学を紹介します。

左側にスイカのつるとバナナの木を「草(Herb/Grass)」として並べ、右側に枝から実がなるグアバを「木(Tree)」として対比させた図。スイカやバナナは草本植物だが、グアバは高さ3〜10mに育つフトモモ科の常緑小高木であるという説明が添えられている
スイカやバナナ(草)と、グアバ(木)を対比させた図。このシリーズで初めて登場する、正真正銘の木本植物。

フトモモ科バンジロウ属の常緑小高木

グアバはフトモモ科バンジロウ属(Psidium属)に分類される、常緑性の低木〜小高木です。高さはおおよそ3〜10m程度に育つ、れっきとした木本植物で、草本植物だったスイカやバナナとは根本的に性質が異なります。

フトモモ科には、グアバのほかにも意外な仲間がいます。香辛料として知られる「クローブ(丁子)」や、アロマで親しまれる「ユーカリ」、香辛料の「オールスパイス」なども、実はグアバと同じフトモモ科に属する遠い親戚です。甘い果物と、スパイシーな香辛料や清涼感のあるハーブが同じ科に含まれているというのは、少し意外な事実ではないでしょうか。

フトモモ科を頂点に、果物のグアバと、ハーブ・香辛料のクローブ・ユーカリ・オールスパイスが枝分かれして連なる系統図
甘い果物と、スパイシーな香辛料やハーブが同じ「フトモモ科」に属するという、意外な親戚関係を示した系統図。

名前の由来はカリブ海の先住民タイノ人の言葉

英語の「guava」という名前は、スペイン語の「guayaba」を経て、カリブ海の先住民タイノ人(アラワク語系の民族)の言葉「guayabo」に由来すると考えられています。ヨーロッパ人がアメリカ大陸に到達する以前から、この地域の人々に親しまれてきた果物であることがうかがえる名前です。

一方、和名の「バンジロウ」は、漢名「蕃石榴」の音読みに由来するとされています。「蕃」には外来、「石榴」にはザクロという意味があり、「外国から来たザクロに似た果物」という名付けと解釈されています。なお、ザクロとグアバは別の植物です。

世界地図上に、カリブ海の先住民タイノ人の言葉guayaboから、スペイン語guayaba、英語guavaへと伝わったルートと、沖縄・中国を経て和名「蕃石榴(バンジロウ)」が生まれたルートの2つを矢印で示した図
カリブ海の先住民の言葉から、英語「guava」と和名「蕃石榴」という2つの名前が生まれた経路を示した図。

原産地は熱帯アメリカ

グアバは熱帯アメリカに由来する植物ですが、野生祖先や栽培化の中心地については研究が続いています。近年の研究では南米、特にアマゾン地域との関係が示されており、原産地を一つの国や地域に限定して断定するのは適切ではありません。現在では熱帯・亜熱帯の広い地域で栽培され、ベトナムをはじめとする東南アジアにも定着しています。

果物なのに「侵略的外来種」という一面も

グアバには、意外な一面もあります。繁殖力が強く、原産地以外へ持ち込まれた地域では、在来の生態系に影響する「侵略的外来種」として扱われることがあります。ハワイやガラパゴス諸島などの島嶼(とうしょ)地域でも野生化が報告されており、場所によっては管理や駆除の対象となる、複雑な存在です。

左側にボウルに盛られたピンク色のグアバの果肉写真「果物としての恵み」、右側にハワイの熱帯雨林の写真「侵略的外来種としての脅威」を対角線で分割し、中央に生命力がもたらす二面性を説明する文章を配置した図
「果物としての恵み」と「侵略的外来種としての脅威」、生命力の強さがもたらすグアバの二面性を示した図。

グワバの栄養|ビタミンC・食物繊維・カリウム

グアバ(赤肉種・生)には、以下のような栄養が含まれています(可食部100gあたり)。

  • エネルギー: 33kcal
  • 水分: 88.9g
  • 炭水化物: 9.9g
  • 食物繊維: 5.1g
  • カリウム: 240mg
  • ビタミンC: 220mg
  • β-カロテン当量: 580μg

もっとも目立つのはビタミンCの多さです。レモン(全果・生)が可食部100gあたり100mgであるのに対し、グアバ赤肉種は220mgと2倍以上です。食物繊維は5.1g、カリウムは240mgで、β-カロテン当量も580μg含まれます。数値はいずれも文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」に基づきます。

グアバ(赤肉種)220mgとレモン(全果)100mgのビタミンC含有量を横棒グラフで比較し、下段にエネルギー33kcal・食物繊維5.1g・カリウム240mg・β-カロテン580μgを円形アイコンで示した図
レモンの2倍以上。グアバ(赤肉種)とレモン(全果)のビタミンC含有量を比較した図。

グアバは果肉だけでなく、葉もお茶に利用されます。日本には、グァバ葉ポリフェノールを関与成分とする特定保健用食品(トクホ)があります。ただし、消費者庁の表示許可は商品単位です。一般のグアバ葉茶すべてに同じ保健効果が認められているわけではありません。

グァバ葉ポリフェノールを関与成分とする一部の商品がトクホの表示許可を受けている一方、一般のグアバ葉茶すべてがトクホではないことを示した図
トクホの表示許可は商品単位。グァバ葉ポリフェノールを使用していても、一般のグアバ葉茶すべてがトクホになるわけではありません。

食品成分表の栄養値と、特定の商品に認められたトクホの許可表示は別の情報です。生のグアバや一般のグアバ葉茶を、病気の予防・治療を目的として利用することはできません。

グワバの品種|世界とベトナムの違い

世界の生産統計は「マンゴー・マンゴスチンとの合算」という特殊事情

FAOSTATの作物生産統計では、グアバは「マンゴー・マンゴスチン・グアバ」という合算品目で公表されています。2024年の合算値はインドが約2,777万トンで1位ですが、これはグアバだけの生産量ではありません。そのため、この統計からグアバ単独の国別順位を作ることはできません(2026年9月確認)。

皿に盛られたマンゴー・マンゴスチン・グアバの3種を「FAO公式統計」として示し、矢印の先に合算生産量1位インド45%(2,776万トン)という数字を大きく示した図
FAOSTATの当該品目はマンゴー・マンゴスチン・グアバの合算値であり、グアバ単独の順位ではありません。

ベトナムでの呼び方と品種

ベトナム語ではグアバを「Ổi(オーイ)」と呼びます。白肉種やピンク肉種などが流通し、硬くシャキシャキした状態で食べるタイプもよく見かけます。品種や熟度によって、果肉の色、食感、香り、甘さは異なります。

左に白い果肉の断面「昔ながらの定番」、右にピンク色の果肉の断面「香りの強い人気品種」を並べ、中央に1kg=約120〜420円(2万〜7万VND)の価格タグ、右上にメコンデルタ地域を示したベトナム地図を配置した図
ベトナムの国民的フルーツ「Ổi(オーイ)」。白肉種とピンク肉種、主産地メコンデルタ地域を示した図。

定番の食べ方は「塩唐辛子」

ベトナムでのグアバの定番の食べ方は、皮をむかずにクシ切りにし、唐辛子入りの塩(muối ớt)やエビ塩(muối tôm)をつけて食べるスタイルです。日本人がスイカに塩を振る感覚に近いともいえますが、ベトナムでは唐辛子の辛みも加わり、より刺激的な味わいになります。通年収穫できる手軽さもあって、青マンゴーやレンブと並び、ベトナムでは塩を付ける頻度がとても高い果物の代表格として親しまれています。

皿にクシ切りにしたグアバと、塩唐辛子(muối ớt)・エビ塩(muối tôm)の小皿を並べた図。「皮はむかない」という注記が添えられている
ベトナム流・定番の食べ方「塩唐辛子」。日本の「スイカに塩」に似た感覚で楽しむ。

ベトナムでのグワバの旬・値段と日本への持ち込み

ベトナムでは通年出回る、手頃な国民的フルーツ

ベトナムでは、グアバを市場やスーパーで一年を通して見かけます。価格の目安は1kgあたり2万〜7万ドンですが、地域、店舗、品種、品質、時期によって変わります。日本円換算は為替で変動するため、購入時の表示を確認してください(価格は2026年8月調査)。

ベトナム産の生グワバは日本へ持ち込めない

ベトナム産の生のグワバは、日本へ持ち込めません。植物防疫所は、持ち込み禁止の果物の例としてグアバを明記しています。グアバを含む果物は植物検疫の対象であり、空港の免税店で購入したものやカット果実も規制対象です。渡航時は植物防疫所の最新情報を確認してください。

ベトナム産の生グアバは植物検疫の対象で、日本への持ち込み禁止品として明記されていることを、ベトナムと日本の地図、錠前、禁止品表示で示した図
ベトナム産の生グアバは植物検疫の対象であり、日本への持ち込み禁止品です。渡航前に植物防疫所の最新情報を確認してください。

グワバに関するよくある質問

グワバとグアバ、グァバは違う果物ですか?

同じ果物を指す表記違いです。日本語では「グアバ」が広く使われ、食品成分データベースなどでは「グァバ」と表記される場合もあります。本サイトではシリーズ名に「グワバ」を使用します。

グワバはどんな味ですか?

硬い状態では甘みが控えめでシャキシャキしており、熟すと甘い香りが強まり、果肉がやわらかくなります。品種によって白肉、黄肉、ピンク肉、赤肉があります。

ベトナムでの旬はいつですか?

ベトナムでは通年見かけます。価格や流通量は、地域、品種、品質、時期によって変わります。

グワバは日本へ持ち帰れますか?

ベトナム産の生果実は日本へ持ち込めません。渡航時は植物防疫所の最新情報を確認してください。

グワバ図鑑のまとめ

この記事のポイントをまとめます。

  1. グアバはフトモモ科バンジロウ属の常緑小高木で、これまで紹介してきたスイカやバナナと違い、正真正銘の「木になる」果物。フトモモ科の仲間にはクローブ(丁子)やユーカリがいる
  2. 名前の由来はカリブ海の先住民タイノ人の言葉「guayabo」。原産地は熱帯アメリカで、生命力の強さからハワイなどでは侵略的外来種として問題になる一面もある
  3. 赤肉種はビタミンCや食物繊維を含む。グァバ葉ポリフェノールを関与成分とするトクホ商品もあるが、表示許可は商品単位
  4. FAOSTATでは「マンゴー・マンゴスチン・グアバ」の合算品目で公表されており、この統計からグアバ単独の国別順位は作れない。ベトナムでは「Ổi」と呼ばれ、塩唐辛子をつける食べ方も親しまれている
  5. ベトナムでは通年見かける身近な果物だが、ベトナム産の生果実は日本へ持ち込めない
グワバの植物分類、ビタミンC、ベトナムでの食べ方、日本への持ち込み規制を4項目でまとめた図
栄養値、現地での食べ方、植物検疫を分けて確認するためのまとめ。トクホの表示許可は商品単位です。

選び方・切り方・保存方法はベトナムのグワバの食べ方、原産地から世界へ広がった歴史はグワバ物語で詳しく紹介しています。ほかの果物も気になる方は、ベトナムの果物15選もあわせてご覧ください。

参考資料

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この記事を書いた人

ベトナム・ハノイ在住。現地の市場やスーパーで実際に果物を購入し、味・旬・選び方・食べ方を紹介しています。日本ではあまり知られていない南国フルーツの魅力を、現地での体験をもとに分かりやすくお伝えします。

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