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キウイ図鑑|種類・味・栄養とグリーン・ゴールドの違い

キウイ図鑑の表紙。グリーンとゴールドの果肉の断面

キウイの原産地は中国です。 木質のつるを伸ばす果樹で、果肉にはグリーン・ゴールド・赤いタイプがあります。味は品種や熟度で異なります。日本の食品成分表で可食部100gあたりを比べると、黄肉種は緑肉種よりビタミンCが多く、緑肉種は黄肉種より食物繊維が多くなっています。

この図鑑では、種類と味、100gあたりの栄養・カロリー、原産地、栽培に必要な気候、産地による流通時期の違いを紹介します。ベトナム語では「quả kiwi」。現地スーパーで確認した輸入キウイの産地表示や販売単位もまとめました。

目次

キウイとは?原産地・学名・ベトナム語名

項目 内容
日本語名 キウイ、キウイフルーツ
英語名 Kiwifruit
ベトナム語名 quả kiwi(クアーキーウィ)
分類 マタタビ科マタタビ属
主な学名 Actinidia deliciosa、Actinidia chinensis
原産地 中国
植物の姿 冬に葉を落とす、木質のつる性植物
花の特徴 基本的に雄花と雌花が別の株につく「雌雄異株」
果肉の違い 緑色、黄色、赤みのあるタイプなど
注目したい成分 ビタミンC、食物繊維、カリウム、たんぱく質分解酵素のアクチニジン
ベトナムの店頭例 ニュージーランド産のグリーン・ゴールド(2026年9月12日の記録)

学名や生態はCalifornia Rare Fruit Growersのキウイ資料、成分は後掲の文部科学省資料に基づきます。

キウイの分類・学名・原産地・ベトナム語名をまとめた図
キウイの分類・主な学名・原産地・ベトナム語名。

キウイはどんな植物?|つる・花・果実の特徴

棚に枝を広げて育つ、つる性の果樹

キウイの枝はつる状に伸びます。栽培では棚などの支えに枝を広げ、果実を実らせます。茶色い果実だけを売り場で見ていると想像しにくいですが、畑では頭上に枝葉が広がる姿を見せる植物です。

雄花と雌花が別々の株につく

キウイは基本的に「雌雄異株」です。これは、雄花をつける株と雌花をつける株が分かれているという意味です。実をつけるには、雌花に花粉が届く必要があります。

栽培では雄株と雌株をそろえ、開花期の合う品種を組み合わせることが大切です。出典:California Rare Fruit Growers(2026年9月17日確認)。

キウイが棚に枝を広げて育つ様子と、雄花・雌花の受粉のしくみを示す図
キウイは棚に枝を広げて育つつる性の果樹です。基本的に、雄花の花粉が雌花に届くことで結実します。

キウイの原産地は中国|ニュージーランドへ広まった経緯

キウイはニュージーランドのイメージが強い果物ですが、原産地は中国です。1904年に種子がニュージーランドへ持ち込まれ、1959年には輸出時の名称として「kiwifruit」が採用されました。

現在はニュージーランドだけでなく、中国やイタリアなどでも栽培されています。名前の変遷や世界へ広まった経緯は、別稿の「キウイの歴史と物語」で詳しく紹介します。出典:NZ History(2026年9月17日確認)。

中国からニュージーランドへの伝来(1904年)と、輸出名称kiwifruit採用(1959年)を示す地図と年表
1904年に中国からニュージーランドへ種子が渡り、1959年に輸出名称として「kiwifruit」が採用されました。図の地図は概略です。

キウイの種類と味|グリーン・ゴールド・赤いタイプの違い

キウイを知る入り口になるのが、果肉の色です。ただし、色の呼び方と品種名、商品名は同じものではありません。「ゴールド」と表示された商品が、すべて同じ品種というわけではない点も押さえておきましょう。

タイプ 品種・商品の例 果肉の特徴 味の目安
グリーン ヘイワード、ゼスプリ・グリーン 緑色の果肉に黒い種が並ぶ 甘みと酸味を楽しめる
ゴールド ゼスプリ・サンゴールドなど 黄色の果肉 サンゴールドは甘みが特徴
赤いタイプ ゼスプリ・ルビーレッドなど 赤みのある果肉 ルビーレッドはベリーを思わせる甘さが特徴

ヘイワードの特徴はCalifornia Rare Fruit Growersの栽培資料、ゼスプリ各商品の色・味は公式商品紹介に基づきます(2026年9月17日確認)。商品の説明を、同じ色のキウイすべてに当てはめるものではありません。

グリーン・ゴールド・赤いタイプの断面と、品種・商品の例および味の特徴を並べた図
グリーン・サンゴールド・ルビーレッドの特徴の例。商品名と品種名は区別し、同じ果肉の色でも味は品種や熟度によって異なります。

グリーン|甘みと酸味を楽しむタイプ

緑肉の代表的な品種がヘイワードです。果実の断面には、白い中心部を囲むように黒い種が並びます。ゼスプリのグリーンは、甘みと酸味の組み合わせが特徴として紹介されています。ここでの味の説明はゼスプリの商品例であり、緑肉種すべてに共通するものではありません。

ゴールド|黄色い果肉、味は商品や熟度で異なる

黄色い果肉のキウイも、売り場で見かけるタイプです。商品の一例であるサンゴールドは、外皮の毛が少なく、甘みが特徴として紹介されています。

「ゴールド」という呼び方だけで品種まで決めつけず、パッケージの商品名も見ると違いが分かります。

赤いキウイ|色だけでなく商品ごとの特徴を見る

赤みのあるキウイには、ルビーレッドなどがあります。グリーンやゴールドとは違う見た目も魅力ですが、赤いキウイをひとまとめにせず、商品ごとの説明を確かめたいところです。なお、ここでの紹介は品種・商品の例であり、ベトナムの各店舗で常時購入できることを示すものではありません。

キウイの栄養とカロリー|緑肉種・黄肉種を100gで比較

文部科学省の食品成分データベースでは、緑肉種と黄肉種を分けて掲載しています。皮などを除いた、食べる部分100gあたりで比較します。

成分(可食部100gあたり・生) 緑肉種 黄肉種
エネルギー 51kcal 63kcal
水分 84.7g 83.2g
炭水化物 13.4g 14.9g
食物繊維 2.6g 1.4g
カリウム 300mg 300mg
ビタミンC 71mg 140mg

出典:文部科学省「緑肉種・生」、同「黄肉種・生」。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年、2026年9月17日確認。

この表では、ビタミンCは黄肉種が緑肉種の約2倍、食物繊維は緑肉種のほうが多くなっています。成分によって違いがあるため、注目する成分と味の好みを合わせて選ぶとよいでしょう。

数値は1個あたりではなく、皮などを除いた可食部100gあたりです。また、食品成分表の値は、店頭の個々の商品や特定ブランドの分析値と一致するとは限りません。

緑肉種と黄肉種のビタミンC・食物繊維・カリウムを比較する数値表
文部科学省の成分表による可食部100gあたりの比較。黄肉種はビタミンC140mg、緑肉種は71mg。食物繊維はそれぞれ1.4gと2.6g、カリウムはともに300mgです。

たんぱく質を分解する「アクチニジン」

キウイには、アクチニジンという酵素が含まれています。食品のたんぱく質を分解する性質があり、キウイの果汁やすりおろした果肉は、調理前の肉をやわらかくする用途にも使われます。

駒沢女子大学の解説では、ヘイワードのアクチニジンは皮のすぐ下だけに集中しているわけではなく、緑色の果肉にも広く含まれるとされています。キウイは栄養成分だけでなく、こうした酵素の性質にも特徴のある果物です。出典:駒沢女子大学・西山名誉教授アーカイブ(2026年9月17日確認)。

アクチニジンによるたんぱく質分解をはさみに例えた模式図
アクチニジンがたんぱく質を分解する働きの模式図。ヘイワードの測定では、皮のすぐ下だけでなく緑色の果肉にも広く含まれていました。

キウイの栽培条件|冬の低温と生育開始後の霜

冬に一定の低温が必要

キウイの栽培では、冬の休眠期に一定の低温に当たることが重要です。休眠とは、生長を一時的に抑える状態のことです。California Rare Fruit Growersは、ヘイワードについて、約0〜7℃の低温が合計800時間ほどある条件を目安として紹介しています。

ただし、これはすべての品種に共通する数字ではありません。同資料でも、冬の低温が少ない地域に向く別の品種が紹介されています。出典:California Rare Fruit Growers(2026年9月17日確認)。

芽が動き始めてからは、霜を避けたい

冬の低温が必要な一方、芽が動き始める時期の凍結は被害につながります。冬の休眠中と、生育を始めた後では、寒さの意味が変わるのです。

この栽培条件から考えると、ベトナムでも冬が暖かい低地でヘイワードを育てる場合には、低温の不足が課題になり得ます。温暖な地域で霜が少ないこと自体は、栽培上の不利ではありません。

実際の適地を判断するには、地域ごとの気温と品種の条件を照らし合わせる必要があります。「ベトナムだから育たない」「高地なら育つ」と、国名や標高だけで決めることはできません。

冬の休眠期と生育開始後の注意点を示す図。約0〜7℃・合計約800時間はヘイワードの目安
冬の低温と、生育開始後の霜への注意を示す概念図。約0〜7℃・合計800時間はヘイワードについての目安で、必要な低温量は品種で異なります。ベトナムでの適地は地域ごとの気温などで判断します。

キウイの旬と流通時期|産地で季節が変わる

キウイの旬は、ひとつの月に固定できません。南半球のニュージーランドと、北半球のイタリア・フランス・ギリシャ・韓国・日本では季節が逆です。収穫後は選果・貯蔵・輸送を経て店頭に並ぶため、収穫時期とベトナムでの販売時期も同じとは限りません。

ゼスプリの2025年12月の供給資料では、ニュージーランド産の販売期が終盤を迎える一方、北半球産の販売が始まったと報告されています。同社は北半球での生産を、主要市場で年間を通じて供給するための仕組みと位置づけています。北半球の産地として、イタリア、フランス、ギリシャ、韓国、日本が挙げられています。

売り場で確認すること 理由
生産国 同じ商品名でも、時期によって産地が変わる場合があるため
品種・商品名 グリーン、ゴールド、赤いタイプでは販売期間が異なる場合があるため
包装日・期限・保存条件 収穫時期だけでは、目の前の商品の状態を判断できないため

したがって、ベトナムでの「旬」は、特定の月を断定するより、店頭の産地表示と入荷状況で確かめるのが実用的です。輸入量や在庫は年・地域・販売店によって変わるため、年間を通じて必ず購入できるという意味ではありません。出典:ゼスプリ「Kiwiflier 2025年12月号」(2026年9月21日確認)。

ベトナムのキウイ|輸入品と売り場の表示

ベトナム語名はquả kiwi|スーパーでの商品表示

ベトナムでキウイを探すときは、「kiwi」という名前が目印になります。2026年9月12日のロッテモール内のロッテマートの店頭記録には、次のニュージーランド産表示の商品がありました。

売り場で確認した商品 産地表示 販売単位
グリーンキウイ ニュージーランド kg売り
ゴールドキウイ ニュージーランド kg売り
熟したゴールドキウイ ニュージーランド 4個入りパック

出典:筆者撮影。価格・品ぞろえは撮影時点の情報です。

同じキウイでも、グリーンとゴールドがあり、kg売りとパック売りもあります。果肉のタイプ、産地表示、販売単位を分けて見ると、売り場の商品を整理しやすくなります。

ベトナムのスーパーでのキウイのパック売りと産地ラベルを示すイラスト。種類・産地・販売単位の3点を確認する
種類・産地表示・販売単位を確認するためのイメージ図です。ラベルは表示例であり、実際の商品・値札の再現ではありません。確認できた販売例は上の表に記載しています。

原産地・生産国・ブランドは別々に見る

キウイという植物の原産地は中国ですが、目の前の商品が中国で作られたとは限りません。同様に、ニュージーランドと結びつきの強い果物だからといって、すべてがニュージーランド産でもありません。

商品を知るときは、「どんなタイプか」「どこで生産されたか」「どのブランドか」を分けて見るのがポイントです。果肉の色だけで産地は判断できないため、値札や包装の表示が手がかりになります。

今回の記録は、ニュージーランド産と表示された商品の販売例です。ベトナム全体の生産量や国内産の流通状況を示すものではありません。

まとめ|キウイを知る5つのポイント

  1. キウイは中国原産のつる性の果樹。基本的に雄花と雌花が別の株につきます。
  2. グリーン・ゴールド・赤いタイプがあり、果肉の色に加えて品種や商品ごとの特徴があります。
  3. 食品成分表では、黄肉種はビタミンC、緑肉種は食物繊維が相対的に多くなっています。
  4. 栽培では冬の低温と、芽が動き始めてからの霜の影響を分けて考えることが大切です。
  5. 産地によって収穫・流通の季節が異なります。ベトナムの売り場では、タイプ・産地・販売単位を確認します。

キウイの特徴を知ると、いつもの売り場にも違いが見えてきます。まずはグリーンとゴールドの表示を見比べて、気になる一品を見つけてみてください。

キウイを知る5つのポイントをまとめた図。生態・品種・栄養・栽培・売り場
生態・種類・栄養・栽培・売り場の表示という5つの視点。低温の目安や味の特徴は、品種によって異なります。

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参考資料

Web資料は2026年9月17日・19日の確認記録を引き継ぎ、v14で追加した流通資料を2026年9月21日に確認しました。

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この記事を書いた人

ベトナム・ハノイ在住。現地の市場やスーパーで実際に果物を購入し、味・旬・選び方・食べ方を紹介しています。日本ではあまり知られていない南国フルーツの魅力を、現地での体験をもとに分かりやすくお伝えします。

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